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どうも、わたくしノボリでございます。


唐突で申し訳ありませんが、少々わたくしの身の上話を聞いていただけたらと思います。
なにせこの話は今まで他人にはしたことがありませんし、話したところで信じていただけないのはわたくし自身、重々心得ているところでもあるのです。



わたくしの人生は一言で言うならば順風満帆、これ以上ない素晴らしいものでございました。
心優しく物静かな双子の弟が一人おり、両親は仲睦まじくわたくしたちに惜しみない愛を与えてくださりました。温かい家庭で育ちました。

成績はまあ、そこそこ悪くなく、運動の得意な活発な子どもでした。中学校、高校では運動部に所属することになります。

わたくしが笑えば、周りには自然と人が集まりました。天使のようだと、わたくしを揶揄する言葉は当時はそこまで嬉しいものではありませんでしたが。

元来の明るさ、リーダーシップを評価され、小、中、高と生徒会長を務めました。人一倍責任感も強かったのです。


そうして充実した学校生活を送るうち、中学三年の頃でしょうか、一人の女性と恋仲になりました。どちらからともなく、もう覚えていないほどの些細で純な告白だったと思います。彼女は同じ幼稚園、小学校に通ってきた、言わば幼なじみでした。
笑顔が眩しく、よく気のきく、優しい女性でした。気の置けない仲で、冗談を言い合ってはよく笑い合ったものです。学校でも公認のカップルで、互いにまだ幼いながらも夫婦のような居心地のよさを、彼女との間に感じていたのです。


大学に進学した後も、彼女との関係は続きました。わたくしたちの仲は危ぶまれるどころかより確固たるものに変わっていきました。
歳を重ねるにつれ彼女はより可愛らしく、魅力的な女性になっていきました。この頃には既に、わたくしたちは幾度となく体の関係も持っていました。休日になれば飽きもせず歩いて、車で、電車で、二人であてもなく出かけては夢を語り合いました。


大学の卒業を控え、彼女との関係をまたひとつ変えて共に歩んでいこうとわたくしが決心した、ちょうどその次の日のことでございます。




ここまでが、前置き。彼女の名前は、名前は  
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