(※)ショート 会話文のみ


「へえ、そうなんだ」
「まあな」
「サソリってなんでも出来るのね」
「ああ」
「私もそんな風になりたいわ」
「……なあ、」
「どうかした？」
「今の本気にしてんのか」
「当たり前でしょ」
「あれを信じたのか」
「サソリが言ったもの、信じるわ」
「オレだって嘘ぐらいつくぜ」
「それでも信じるの」
「……何故だ」
「え、」
「前々から思っていたが、何故お前はそこまで人を信じる、」
「なんだ、そんなこと」
「………」
「人を疑う事だって信じない事だっていくらでも出来るわ、だけど心から信じる事だって出来る。結局は自分の気持ち次第なのよね、」
「そのくらいわかる、」
「でも、でもね、もしどちらにしても己が傷つく事があるのなら、私は相手を疑って信じずに傷つくより、心から最後まで全てを信じて傷つく方がいいと思ったの、」
「………」
「その方が悔いが少ない気がして」
「そうか、」
「つまり結局は自分の自己満足なのよ、」



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