カイジさんにいきなり、赤いパッケージを眼前につきつけられた。

「あああアカギ、ポッキーゲームするぞっ!!」

──そういえば今日がポッキーの日だとかなんとか、テレビで言っていた気がしなくもない。
ぽっきーげーむ?と聞き返すと、カイジさんは噛みまくりながらルールを教えてくれた。両端からポッキーを食べていって、さきに口をポッキーから離した方が負けらしい。なるほど、カイジさんは俺とキスがしたいわけだ。普通にしろ………、今のはナシだ。
だがこの慌てようを見るに、有利であるのは俺の方だ。この普通にキスもできないヘタレクズニートには勝機はないっ…!!つまりはキスなど夢のまた夢…叶わぬ願いっ…!!
俺はにやりと笑った。

「じゃあカイジさん、ギャンブルをしよう。罰ゲームを賭ける。勝った方のいうことをなんでも聞くってのでどうだい?」
「おっ…おう!!望むところだぜ!!」

意外だな、怯まない。
とにかく、こうして小さな戦いが幕を開けた。
ポッキーの両端をくわえる。カイジさんの顔が真ん前にある。カイジさんの様子を窺いながら俺はポッキーを食べ進めた。もりもりとポッキーを食べ進める俺に対して、カイジさんはちびちびと躊躇いながらポッキーを食べていく。

このヘタレが………!!勝てる!!

カイジさんがギリギリまで迫ったとき、俺は目を閉じた。そのときだ。俺の唇に、熱い濡れたもの──舌が触れる。

「ふ、ぁ…!!」

いきなりのことにカイジさんを突き飛ばして距離をとった。ばくばくする心臓と赤くなる顔を押さえながら目を開くと、にやりと笑っているカイジさんが見えた。

「アカギが口を離したから…俺の勝ちだよな?」

うわ、このクズニートめ。
カイジさんは見る間に俺を組み敷き、首筋を舐めた。

「ひ、きょ…カイジさん!!!!」
「なんでもしてくれるんだろ?」

全部計算ずくだったのだ。この、クズニートが、生意気な。俺が賭けを持ち出すことも全部全部…。
ふと、硬く熱いものが広げられた内腿に当たった。

「今度はこっちでポッキーゲーム、しような?」
「それはポッキーってレベルじゃないでしょう…!!」
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