ガラス越しの殺意
無欲の心得
俗世に置いてきぼりの薬
モノクロームのかけらを身籠ったアンジェ
頬骨の風格をなぞる
素朴な家のなめらかな部屋
別れの言葉に迷うから私は誰とも出会わない
思考できたら大丈夫
後悔を掘り返すため墓場へ行った
涙を流すには裏切りが足りない
魂の輪郭
無気力と宇宙は似ている
好ましい吠え方
絶交と引きかえに弔いを
僕らは濁っていく
畳まないと引き攣る手足
新しい声の喉型
誰にも愛されなくなった野生
冬眠し、あわよくば死にたい
生きている間だけ残っていれば構わない
治ったばかりの人格は貴方のそばが心地よい
あちらの迷宮に迎合する
神様を閉じ込めたら鍵が気になる
悲しい水玉の伝う檻
傍らの影が踊る
愛でているからちゃんと分かってあげられる
全てデータ化された天国
恋が愛を引き裂く前に
最後に僕を鎖す指
附着した花びらを彼は瞼の代わりにすることにした