ララ京


「なぁツルギ、妾と結婚して、この星を治めるのを手伝って欲しいのじゃ。…ダメか?」
「ダメって…大体よく知らない相手と結婚なんて出来る訳ないだろ。それに俺はまだ13だ。結婚出来る年じゃない」

ララヤのすがるような瞳に若干気後れするものの、剣城は冷静に答えた。

「妾は王族じゃ。年なんて関係なしに婚姻、結婚出来る。それに妾はツルギがいいのじゃ。ツルギとならばきっと夫婦の営みだって出来るぞ」
「ブッ!!」

ララヤのあまりのストレートさに思わず剣城は吹き出した。
中学生ともなればそういった知識はある程度耳にするようになる。
しかしこのような小さな子までがそのような知識を知っているとは、流石王族といった所か。
剣城は取り乱してしまったものの、なんとかいつものポーカーフェイスを取り繕いながら口を開いた。

「確かにこの星はいい所だし、お前の事だって嫌いじゃない」
「なら…!」
「けど無理だ。俺には地球という故郷があるし、そこには大事なヤツらがいる。…ソイツらと離れる訳にはいかない」
「―っどうしてもか!?妾にはツルギしかいないのじゃ!ツルギがここに居てくれるというならば妾はどんな事でもする!だから――」
「お、おい…」

最初は剣城に懇願するだけだったが次第に距離を縮めるとララヤは剣城に抱きついた。
目尻には涙も浮かんでいる。
年下の、それも泣いている女の子を突き放す程剣城は冷血ではなかった。

(どうすればいいんだよ…)

ここにはいない、アースイレブンや兄の事を思い出しながらも剣城はララヤが泣き止むまでララヤの頭を撫でる他術はなかった。

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