あなたの左胸に頬を寄せれば
とくんとくんと愛しい音がし
た。

「マルコ、お母さんの音がす
るよ」

「なんだいそりゃ」

「心臓の音はお母さんのお腹
の中にいたとき聞いてた音っ
て言うじゃない?」


私の頭を優しく撫でるごつご
つした大きな暖かな手、少し
目尻を下げて優しい眼差しを
くれる眠たそうな目。あのね
、マルコに抱きしめてもらう
と安心しすぎてもう本当にと
ろけちゃうようにほわん、っ
てなっちゃうのよ私。


「あ、でもマルコはお母さん
っていうよりお父さんって感
じだよね、なんとなく。」

「…キヨカ、…おめぇの親父
なんて真っ平ごめんだい」

「あら?どうして?こんなに
可愛い娘は欲しくない?」

「…………」


「…………。」


「…………、」


「……マルコお父さあん?」


「……可愛すぎていつかはど
こぞの馬の骨かわかんねぇヤ
ローの所に嫁いくのかと思う
と、そいつを殺したくなっち
まうよい」

少し照れた様子で私から視線
を外ずすマルコは、いつも見
慣れてる、みんなから頼られ
るクールで知的で冷静な白ひ
げ海賊団一番隊隊長なマルコ
とは少し違って見えて、
ああこんなマルコ見れるのは
どうか世界中で私一人であっ
てほしい、なんて贅沢を思っ
てしまうほどに私はマルコが
大好きなんです。

「困ったお父さん」

「だから親父って言うなよい」

ふふって笑ってマルコをから
かうようにもう一度“お父さ
ん”って呼んだら私を黙らせ
るべく、マルコが無言でキス
を降らせた。マルコのシャツ
の裾をキュッと握ってそれに
応えると、甘くてとろけるよ
うな味がして嬉しくて幸せで
たまらなくて私はキスをしな
がら、にやにやしちゃうの。




ピーナッツバタークリームな毎日

甘くてまるでとろけてしまい
そうな幸せな毎日をあなたと


「…あのね、可愛い娘キヨカ
の夢は、お父さんのお嫁さん
になることなのよ?マルコお
父さん?」


20101123 title byxx

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