『お前は良いよな。うちの主人は下僕使いがまじきちぃんだよ』
私の強制的主人の友達である悪魔の下僕……つまり私と同じ小飼の魔獣になった化けカラスは羨ましそうに私を見て鳴いたけど
『…………………』
「どうです?とても可愛いでしょう?」
手入れがされて、つやつやの毛並みになった私の一番左の顔の鼻を撫でる強制主人
体格的には主人は私の目玉と彼の頭が同じくらいだけど
すんごい恐い。
「……ケルベロスって、ヨダレをたらしながら睨んでくるイメージなんだが」
まさか
そんなことをしたら、「はしたないですよ」とか言われてよだれを拭かれて口をきっちり閉じるまで人型の状態で口を塞がれるに決まってる
「しかもそんなにガチガチに怯えて緊張して、なにしたんだよお前」
主人の友人が呆れた目線をこちらに送るから、何か粗相があったのかと慌てて泣きたくなる
今のところ、私は主人に性的暴行以外は受けたことが無いけど
彼が思ったら私は即死だ。怖いことこの上ない
「やめてくださいよ。うちの子をいじめるのは」
そう言いながら主人はにっこりと笑いながら私の左の顔の耳を引っ張りキスをした
恐い。恐い。恐い。恐い。恐い。恐い。恐い。
ま じ こ わ い よ
「いじめてないだろ。ったく、ソレも可哀想だな」
「可哀想?ご冗談を。私は全力で愛でているんですよ」
「……なら殺気をしまってやれっつーの」
『そんな下僕と主人』
「本当に君はいつも怯えて涙目で可愛いですよね」
「ひぃっ」
ベッドに押し倒されてさらに顔を両手で押さえられて
こつりと額を合わされて、あまりの近さに全身に震えが走る
それでも主人はそんなことを気にもせずに今日も心行くまで私のことを弄んだ
帰