そうだ、あれはザル見たいな模様だ。

───────意味がわからん。



溜め息をつきながら風呂からあがり、牛乳を飲み


「ぶっ!!!!!」


何気なく卵を見つめて仰天した














卵から、小さな腕が生えていた
その腕には蛇のような鱗模様が書いてある────



いやいや、あり得ん
人間の手ってあのサイズは無い無い無い
恐る恐る近づいて間近から見て見るも、それはやはり精巧な小さな人の手『ふるふる』

「うわぁっ!!」

急に手が揺れた
ぱちぱちと殻を叩くも出れないみたいだ


かなりビビりながら、人差し指でチョコンとその手に触れると─────ヒシッと俺の指に掴まり



卵の中から

長い黒髪、尖った耳、鱗模様の肌
そして
金色の縦に瞳孔が開いた三等身の少女が産まれた



「……は?」

「にーしゃまぁ」

ぽてぽてと、毛布の山を飛び越えて
固まって身動きが取れない俺の膝にぷにぷにのほっぺを擦り付けて甘える生まれたての……なんだ、これは


人間じゃないのは間違えない。可愛いけれど人間ではあり得ない




これが俺とりりの出会いだった……………









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