「や、やめようよおーた、こーたぁ……夕霧先生に怒られちゃうよぉ」
「りりはいっつも夕霧夕霧ばっかだな!!へっ、あんなやつ怖くなんか無いぜ!!」
ぎゅっとさくらちゃんの服をにぎってびくびくしながら真っ暗な校舎の中を四人で歩く
夜中の学校は、昼間とは違い真っ暗で静かですんごく怖かった
さっきまで天体観測の授業で綺麗なお星さまを見てうきうきしてたのに
『肝試ししよーぜ!!』
おーたのこの一言で全てが地獄に変わった
「っ、こ、怖いよぉ、兄ちゃん、姉ちゃん、せんせぇ」
「ごめんね、りり。おーた言い出すと止まらない俺様だから」
「とか良いながら、こーただってノリノリじゃねぇか!!」
「やだなぁ、僕はおーたに言われて無理矢理だよ。ね、さくら?」
「……」
一番早く気付いたさくらちゃんは固まっていた
次いで気付いた私も涙が溢れてることを忘れてじっと見いる
なんで、なんで、おーたとこーたは気付かないの……
「ん、どうしたんだい二人とも?」
「あ……あし、もと……」
男子二人の足元には
闇夜にぬらぁ、っと笑顔が浮き出た人?
が横たわっていた
『ぎゃあああああああああ!!!!!!!!!』
『きゃあああああああああ!!!!!!!!!』
おーたの悲鳴につられて全員が悲鳴をあげて弾かれたように走り出す
走る、走る、走る、
「あーはっはっはっは、まっちなさーぁいっ」
「俺の心臓知らないかあああああ」
『ぎゃあああああああああ!!!!!』
「かーちゃあああああん!!!!」
「ごめんなさいいいいいい」
後ろ、な ん か ふ え た !!
理科準備室の人体模型と骨が追いかけて来て、もう四人で必死に逃げる
そして四人で女子トイレの個室に逃げ込み、鍵を掛けてぜぇぜぇはぁはぁと息を切らしながら一息ついた
「な、なんなんだよアレは!!」
「僕に聞かれても困るよ!!僕の方が知りたいよ!!」
「にーちゃ、ねーちゃぁ、せんせぇええええ」
「りりちゃん、大丈夫だから泣かないの。ね?」
揉める男子を尻目にぴーぴー泣いてる私
もう限界だった
怖くて怖くて、こわくてもう無理だった
そんなとき
四人の真ん中にスッと黒いものが垂れてきた
それは髪だった
あり得ない。髪は天井から垂れるものじゃない
怖くて、上が向けない私たちの耳に
澄んだ声が届いた
『ねぇ、遊びましょう?』
「★*$◇◎℃″!!!!!!!!!」
その後気がつくと、夕霧先生の車の中だった
トイレで気絶してる私たちをようやく発見し家に送ってくれてるらしい
三つ子の三兄妹は、もう家に帰った後らしく車の中は私と夕霧先生の二人きりで
ちょっぴり怒られちゃったけど、ふぇぇぇんと泣き出した私を先生は優しくあやしてくれました、まる!!
帰