小話 | ナノ



桃子規 2015/12/31 (10:13)


 こんにちは、僕、桃井恭介です。漫画家をやりながらアイドルやってます。アイドルやりながら漫画家やってます?う〜ん。どっちかな。まぁ、今はそんなことどうでもいい!って思うくらいの出来事があるんです!あ、僕にとって、なので、他の人からしたら「???そんなことで???」と思うかもしれないです!ほんと!期待しないでください!!!
 僕、実は、同じグループの一人に恋をしています!キャーーー言っちゃった!言っちゃった!あ、グループって、漫画のほうじゃなくてアイドルの方です!あ、あ、僕のグループって、男女のグループじゃないです!男しかいません!ひぇえ…そうなんです…禁断の恋ってやつなんです〜!なんでそんなハイテンションなのかって?こうでもなきゃやってられないですよ!!!
 僕の好きな人、シキティーっていうんですけどね、僕より年上だし、僕より身長も高ければ僕より体重も重い。僕よりもうんとビッグな人です。
 恋に落ちる音が聞こえたのは、とびきり甘い笑顔と、とびきり甘い声で「キョウちゃん」って呼ばれたときですね。 とってもとっても、胸がきゅんきゅんして、あ、これが恋に落ちる音なんだ〜って思ったんです!それと同時にこれは漫画にできるぞ〜とも思ったので、こんど僕とシキティーの恋の漫画描きますね。
 シキティーに恋をしてからいろいろ考えたんです!このことをシキティーに伝えるかどうか!他に相談できる人もいないし、僕のグループの人って結構、その、変わっているというか、えっと、とにかく相談できる人もいなくて、恋愛関係の話をするならシキティーしかいなくて…。
 なのでぼかして伝えればいいやって思って二人きりになる機会を窺っていたんですけど、いざ二人きりになるとシキティーの翡翠の瞳とか、サラサラな髪とか、大人っぽい仕草とか、全部にやられちゃって全く話が出来なかったんです。困ったなぁとは思いつつ、それでもいいか、と思っている自分もいたので、今は現状維持で。
 いつかこの想いを伝えられる日が来たらいいなって、思います。





「キョウちゃんさぁ」
「なんですか?」
「俺のことだいすきだね」
「当たり前じゃないですかぁ!」
「俺もね、キョウちゃんのこと好きだよ」


2015/12/31 10:09



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