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新しいベッド欲しいから買うの付き合ってよ。と、カカシに誘われて、私は今カカシと家具屋へ来ている。なんでも同僚としてアドバイスが欲しいんだとか。アドバイスも何も、カカシの好みで決めればいいのでは?としか言いようがないんだけど、暇なので付き合うことにした。

「カカシの今のベッドってシングル?」
「んー」
「またシングルにするの?それともセミダブル?」

カカシは細身だけど背が高いからシングルだと狭そう。部屋のスペース次第ではセミダブルでもいいんじゃないだろうか。

「お前はどれがいい?」
「うーん、私だったらシングルでも十分だけどカカシならセミダブルでもいいんじゃない?」
「セミダブルならいっか……じゃあそれにしよう」
「急にベッドの買い替えなんてどうしたの?」

そう私が問うとカカシはとにっこりと笑う。

「オレ引っ越そうと思ってて」
「あ、そうなの?」
「二人で寝るならベッドも買い替えようかなって」
「え、カカシ彼女いたっけ?」

同僚として友達として、私はカカシにかなり近しい人間であったと思ったんだけど、いつの間に彼女なんてできたんだろう。彼女ができたならベッドもその人と選びにくればよかったのに。内緒にされていたことに拗ねて唇を尖らせていると、カカシはにこにこしながら「彼女なんていないよ」と弾んだ口調で言った。じゃあ誰と寝るんだろう……妄想の彼女?それとも男と?カカシにそんな趣味があったなんて知らなかったな。

「カカシ、気は確か?」
「は?何言ってるの?」
「だって、彼女じゃないなら誰と寝るのよ」
「そんなのお前に決まってるでしょ」
「は?私?」
「そ」

カカシは相変わらずにこにこしている。もしかしてからかわれてる?

「でも、私カカシの彼女じゃないよ?」
「そんなのこれからなればいいじゃない」
「引っ越しって?」
「一緒に暮らそうよ」
「カカシ……私のこと好きなの?」
「好きじゃなかったらこんなこと言わないよ」

びっくりしすぎて頭が追いつかない。
口を金魚みたいにぱくぱくさせる私と対照的に、カカシの唇が緩やかな弧を描き妖艶に歪む。

「ねえ、返事は?」

近くのベッドに座り足を組んだカカシに挑発的に見上げられて、私はただ頷くことしかできなかった。


Let's sleep together.


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カカシと寝たい

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