《女子入るべからず》




部室の扉にはそう張り紙がしてあった。


『何コレ…』

「名前か?」

『あ、鬼道。何なのこの張り紙は』

「見ての通りだ。俺たちが良いと言うまで入るなよ」


そう言って鬼道は私を残して部室に入っていった。
何コレ、放置プレイ?


何もすることがないから、扉の前に座って部誌を確認していると、携帯が鳴った。


『もしもし』

《お、名前か?オレオレ!!》

『何源田、詐欺始めたの?』

《ちげーよ!!部室に入っていいぜ!!!》



源田との通話を切り、部室のドアノブに手を掛ける。
おそるおそる開けて中に入ると、たくさんのクラッカーの音と、




「「「誕生日おめでとう名前!!!」」」


というみんなの声。


源「驚いたか?」

成「先輩おめでとございます!!」

辺「あ、こら成神!!何抜け駆けしてんだよ!!って大丈夫かよ名前」


ビックリしすぎてリアクションが取れない。
成神のいきなりのハグにも対応できなかった。


『え、何で?』

佐「何でって、お前今日誕生日だよな」

『うん、そう。覚えてたの?』

鬼「当たり前だ。名前の誕生日を俺たちが忘れるわけないだろう?」

成「ケーキもプレゼントもあるんですよ!!」

源「ケーキは俺が作ったんだ」


源田と成神に引っ張られてテーブルの所まで連れて行かれる。
テーブルの中心には、“ハッピーバースディ名前!!”と書かれたチョコレートの乗った大きなケーキ。


『うわぁ…すごい……』

源「すごいだろ!!俺の最高傑作だ。
あ、待ってろ今ロウソクに火つけるから」


源田がロウソクに火をつける。
何本かついたところで電気が消えた。

そして聞こえた歌。
皆、歌下手くそだなぁ…。
音外してる人(多分辺見)が微妙に成神あたりとハモってて面白い。


成「先輩、どうぞ!!」



思い切りロウソクに息を吹きかける。
一息でロウソクを消すと、拍手が起こった。

電気がつく。

源田がケーキをカットしている間、部室の飾りを見る事にした。
部室のいたるところに飾られた輪飾り。
配色が所々おかしい。

壁に大きく貼られた“誕生日おめでとう名前!!!”と書いてある紙。

そして何故か誕生日会のプログラム。
誰よ、あれ作ったの。


もう面白すぎて、嬉しすぎて笑っちゃう。



源「お前のはコレな!!」

『うん、ありがとう』


切り分けられたケーキにはチョコのプレートが乗っていた。
ケーキを一口食べる。



『うわ、美味しい…!!』

源「そうか?良かった。作った甲斐があったな」

成「名前さん俺のイチゴいりますか?」

『うん!!』

佐「名前の息がかかったケーキ…!!」

『ちょ、息荒いよ佐久間…』



源「名前」
『ん、何?』

源「誕生日おめでとう」

『ありがとう!!!』





《いつも頑張っている大好きな君に》
《俺たちの出来る精一杯の》
《最高の誕生日を届けたい》
《“誕生日おめでとう”》





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明日香様リクエストの帝国で誕生日でした!!
お誕生日おめでとうございます明日香様!!

源田と成神中心にとの事でしたので、オマケ的な感じで次のページで源田と成神にお祝いされちゃってください!!!

では、リクエスト下さった明日香様!!
ありがとうございました!!
そして、お誕生日おめでとうございます

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