『あ〜暇だ〜…』

「オイ名前、パンツ見えんぞ」

『パンツごときで騒ぐなよ宍戸』

「騒いでねぇよ」



現在地:部室。状態:超暇。
そんな私は今、部室にあるふかふかのソファの上で寝っ転がっている。

その状態にツッコミをいれた宍戸は漫画を読んでいる。

何でこんなに暇かと言うと、本来部活がある今日の天気は快晴だと言ったお天気キャスターのお姉さんを見事に裏切る大雨だからだ。

平部員の練習はなし。レギュラーとマネはミーティングのみというなんとも素晴らしいメニューだった。


しかしミーティングを仕切るはずの部長、跡部景吾は榊太郎(43)に呼び出され、一向にミーティングが始まらないでいる。




「誰に向って説明してんねん」

『だって暇なんだもん。ねぇ何か面白い話ないのー?』

「俺あるぜ」

『マジか、ガックン。話して話して!!』

「おう!!実はこの間知った事なんだけどさ。」

『うんうん。』

「侑士のパンツって実はブリーフなんだぜ!!」

「何でそんな事知ってんねん岳人!!」

「着替えてるときに見えたんだよ。真っ白の逆三角形が侑士の下半身にあるのが。」

『それ面白い話じゃなくて気持ち悪い話じゃん。』

「酷ない?それ酷ない?」


ガックンがしてくれた話は、けっこう貴重な情報だ。明日、忍足のファンクラブの子に言ってあげよう。


『他はー?』


「宍戸さんも実はブリーフですよね」

「おいこら長太郎ーーー!!!」

『もうブリーフネタはいいよ』

「俺トランプ持ってた!!」

『おっナイスだジロー!!』



ジローがおもむろに布団から取り出したのは氷帝学園の購買で売っている、“氷帝学園王者トランプ”だ。

何故こんなものが購買で売られているかも、ジローの布団から出てきたのかもわからない。

けど、いい暇つぶしだ。ちまちま細かい事を考える暇があるなら楽しみたい。
皆で大富豪をやる事になりました。



『はいっ革命ー!!』

「甘いで名前…」

『何ィ!!』

「革命返しや!!!」

『うがああああっ!!』

「名前先輩、哀れですね。下克上です」

『お前先輩に対して哀れとか言うなよ。後輩だろうが』

「精神年齢でいったら先輩より日吉の方が断然年上ですけどね。」

『お前は傷を抉るんじゃないよ長太郎』

「てか、罰ゲームとかねぇの?」

「あっ、やろうよ!!皆Eよね?」

「じゃあ、負けたやつが跡部に抱きついて“お帰りなさいアナタ。お風呂にする?ご飯にする?それともあたし?”って言う。」

『うわっキモ!!絶対負けらんないわ!!』

「でもこのままいったら完全に負けるのは名前だけどな」

『黙れ宍戸!!さっ続きやるよ!!』








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