青い空と白い雲と俺の恋心



『ねぇ、ブン太って好きな人いるの?』

「Σブッ!!」



昼休み。
俺と名前は屋上で弁当を食べていた。
いつもは仁王もいるんだけど、今日は柳生に呼ばれてちょっと遅れるらしい。


「なんなんだよ急に…」

『ん〜、この間仁王がね
“ブンちゃんには好きな人がおるきに相談にのってあげんしゃい”って』

「あんのクソ詐欺師…」

あの野郎何名前吹き込んでんだ!!
つーか、俺が名前の事好きなの知ってて言いやがったな!!仁王なんかに相談すんじゃなかった!!
やっぱ、柳とかにしとけばよかった!!


『で、誰?』


キラキラした目でそう問う名前。お前だよ、とか言えたら楽なんだけどな。


「なんじゃ、二人ともまだ食べとったんか」

『おっす、仁王』

「覚えてろよ、仁王」

「上手くいかなかったんか?」


お前のせいでな。


「ブンちゃんは奥手じゃのぅ〜」

『ブン太奥手なの?だから、好きな子に告白できないんだよ。』

「うるせぇよぃ…」

「名前は好きな奴にちゃんと言えるんか?」

『私?うん、言えるよ』

「行ってきんしゃい、待ってるぜよ」

「お、おい仁王!!」


もし名前が屋上から出てったら俺終わりじゃん!!何してくれてんだお前!!
あー終わった!!俺の初恋終わったーー!!


『私ブン太が好きだよ』


「………………は?」


『だからブン太の事が好きなんだってば』


何度も言わせないでよ…、と頬を赤らめる名前。名前の後ろで満足そうに笑ってる仁王。

固まってたら仁王に口パクで“言いんしゃい”と言われた

あーやっぱ仁王に相談してよかったかも







「名前、俺もお前の事好きだぜ!!」

『あれ?そうなの…?』

「…?何で」


『仁王は、可愛いのにちょっと変な子がブン太の好きな子だって…』

「仁王…お前まさか」


「名前にも相談されてたんじゃよ」


そう言ってニヤリと仁王は笑った。やっぱり仁王にはもう相談しねぇ!!








(ええじゃろ、名前と付き合えるようになったんじゃし)
(まぁな…)


END



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アンケートでブン太を希望してくださる方が多くいたので書いてみました。
ブン太は仁王とかに恋愛相談して撃沈しそう。一方仁王は相談されたら楽しくて仕方ない。真面目な相談でも、腹の中ではどうやってくっつけようかなぁとか考えてたらいい。

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