『こ、こうちゃんっ!!!』
「うわぁぁぁああ!!!!」
『え、ごめんなさい?』
び、びっくりしたぁ…
ドリンクをこうちゃんに渡すため、名前を呼ぶと叫び声。
そんなに吃驚したのかな?
まぁ私も力がはいって大きな声で呼んだからなぁ…
落ち着いたらしく、こちらを振り返ったこうちゃん…もとい源田君。
なんというか、複雑そうな顔をして頭を掻いている。
『どうしたの、こうちゃん?』
「あのさ……、こ、幸次郎で……よろしく、お願いします…」
『あ、はい…』
確かに、こうちゃんは呼ぶほうも呼ばれるほうも恥ずかしい。
「ドリンク…、さんきゅ……」
『どう、いたしまして?』
他の人にもドリンクを渡さなければならないので、私は幸次郎から離れた。
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名前がものすごい大声で俺のことを呼んだ。
マジで吃驚した。
昔みたいに呼べって言ったのは俺だけど、こうちゃんはないよな。
この年になってこうちゃんは…。
恥ずかしいし…
こら、佐久間!!何ニヤニヤしてんだよ!!!
おい成神!!!!鬼道に何吹き込んでんだよ!!
くっそ…!!!名前は何かオロオロしてて可愛い!!
違う違う!!話が逸れまくってる!!!
俺が言いたいのは…
「幸次郎で……よろしく、お願いします……」
………………………。
何故、敬語!!!
緊張しすぎて敬語になっちまった!!
やば、情けなさすぎる…
他の奴らにドリンクを渡さなければならないと言って、名前は走って行ってしまった。
また、その走り方も可愛いんだよなぁ…
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