誰かの助けを求め


ここは、どこ…?
どうしてここはこんなに暗いの?


誰かいませんか?私はどうしてここにいるんですか?ここは何処ですか?



たくさんの疑問とともに溢れるのは涙。
誰か助けて…。

お父さん、お母さんどこ…?



助けて、ねぇ有人。



『ゆうと…』




ゆうとって…誰?







(起きて…)




誰?



(名前…お願い。起きて)





起きなきゃ…こんな暗いとこ…やだ。


起きなくちゃ







『…ん……』






「名前っ!!おばさまっ!!#NAME2##が目を覚ましましたっ!!」


「名前っ!!」

『お…母さん…?』


「大丈夫?どこか痛いところは?」


『頭が少し痛い…だけど大丈夫』

「そう…よかったわ…
そしたらお母さんお医者様よんで来るわ。」

『お医者様…?』

「夏未ちゃん、名前のこと少しの間だけよろしくね」

「わかりました」


じゃあいってくるわね、と言ってお母さんは病室を出って行ってしまった。


「まったく心配したのよ?本当に大丈夫なの?」


『…ねぇ、夏未…』

「なに?」


『私…どうして病院にいるの?』





「…名前……?覚えていないの…?」


『えっ?それってどういうk「名字名前さん。お早うございます。」




看護婦さんと…白衣を着た女の人…医者?
どうして…病院…?

私は状況が把握できていないし、夏未は驚きで目を見開いている。

不思議に思ったお母さんが私にどうしたのって聞いてきたけど、その質問には私ではなく、夏未が答えた。



「おばさま…もしかしたら名前は…あの時の記憶がないのかもしれない…」





記憶がない…?あぁだから何でこんなところにいるのかわからないんだ。



「名字さん。今からいくつか質問をします。
わからないことは、わからないといってください。」



医者にそう言われ、いくつかの質問に答えた結果私は今通っている学校のことをまったく覚えていない。という状態らしい。

その事を知った後夏未にどうしてここにいるのかを聞いた所、学校から帰る途中に信号無視したトラックにひかれて頭を強く打ったらしい。

私は今週から雷門中に転校する予定だったらしく、それが悲しくてボーっとしてたのね、って言われた。


雷門中って確か夏未のお父さんが理事長を勤めてる…



あれ…?


『夏未って雷門中?』

「えぇそうよ」


ということは……





『私夏未と同じ学校に通えるの…?』

「嫌かしら?」

『まさかっ!うれしいよ』




そう言うと、夏未は少し寂しそうに笑った。
私には何でそんな顔を夏未がしたのかわからなかった。

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