※太啓


「はぁはぁ、はぁーもうダメ…」

 その場に倒れ込むのをなんとか思い留まり深呼吸をする。
 
「タカト大丈夫?無理しちゃダメだよ」
「うん、分かってるよギルモン。でも少しでも体力つけないと…」

 僕は数日前から体力作りを日課にしている。
 皆には内緒で、こうやって全力で走ったりしてるんだけど……正直、これで本当に体力付いてるのか疑問だ

「よし、あともう1回走ったら戻ろう」
「おいおいどーせなら休まずに拠点へ戻った方がいいぞ?」
「でもそこまでの体力はもう…って、えぇ!?」

 た、太一さん!?

「よっ。体力作りの調子はどうよ」
「まだ全然って、えぇぇ!?なんでそれまで知ってるんですか!?」
「そりゃ俺だから」
「タイチすごぉい!」
「だろー」

 もうどこからツッコめばいいんだろう…。
 恥ずかしいやら何やらで苦笑するしかない僕の頬を太一さんはぎゅーって引っ張る

「ひょっ、ふぁいちさん、いひゃいれす!」
「一人で隠れて体力作りしてた罰だ」
「ひょんなぁ」
「タイチ、タカトいじめちゃだめだよ」
「これは苛めじゃなくて叱ってんだ。
 只でさえデジクォーツ(ここ)は危険が多いんだ。俺達が知らないところで啓人が危ない目にあったら大変だろ?」

 無茶してないからコレぐらいで勘弁しといてやる、と頬から離れていった。まだちょっとヒリヒリする
 太一さんの注意は尤もだし、それに罰と言ってもかなり手加減してくれたのが分かる

「ごめんなさい太一さん」
「今度から俺達の誰かを誘えよ?みんな喜んで付き合うぜ」
「…迷惑じゃないですか?」

 そう恐る恐る言ったら、太一さんがにんまりと怪しい笑みを浮かべ出した。

「拓也は何で頼ってくれないんだよって拗ねてるし、大輔は俺も一緒に体力作りしたいって怒ってたぜ」
「え?」
「大なんて怪我したらどうとっちめてやろうかって骨鳴らしてたし」
「え、え?」
「とどのつまり、とっくにバレてんだよ」
「えええええ!?」
 
 な、なんでバレてるの!?
 いやいつまでも隠し通せるとは思ってなかったけど、バレるの早すぎだよ!?

「まぁこの話は拠点についたらみんなでじっくり話そうぜ」
(うわぁ、すごく楽しそう…)

 この人たちに隠れて何かやるのは今後一切やめよう。そう心に刻んだ瞬間だった―


拠点に着くとこれまた楽しそうな笑みで迎えられた
どうやら罰の本番はここからのようだ
啓人のキャラ違いますよね、絶対。太啓のリクエストありがとうございました!でもコレ太啓と言っていいのかな^q^サーセン


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