「うぃ〜…つ、かれたぁ…」

「ほらほら、大輔あとちょいだから頑張れ!」

「くそぅ、なんでタギルはまだ元気なんだよ」

「そりゃお前…伊達に2年の差はないだろ?」

「ちっくしょぉぉ!!」


 今日は一日中ハント、ハント、ハントでもう体力なんて残ってない。
 ほぼ意地だけで動いてるようなもんだ。
 ここでタギルにおぶられるだけは避けたい。絶対嫌だ。


「ダイスケェ、おれもう腹ペコだよぉ」

「俺もだってチビモン。帰ったら太一さんの晩飯食べれるからもう少し我慢だ」

「タイチのごはん〜オムライス〜」


 脳内再生されてるのか、腕の中にいるチビモンは涎を垂らし始める


「こらチビモン、行儀悪いぞ」

「ふはぁ〜ふわふわ卵ぉ〜」

「くくくっ、相当腹減ってるみたいだな。あ、そーだ。チビモン、口開けてくれ」

「?あぁーん」


 ぽいっ


「! ちょ、チョコレートだあああ!」

「今日一日頑張ったご褒美だ」

「タギルありがとおおおおおお!!」


 ぴょん!とオレの腕から跳ねると、チビモンはタギルへと抱きついて行った。
 ぐりぐり頬を胸に擦りつける愛らしい仕種にタギルも嬉しそうに笑いだす


「かーわーいいなぁチビモンは!このプニプニ感がたまんねぇや!」

「きゃー!あはは!」

「おれっちには普段あんなことしないのに…」

「してほしいなら素直に言えばいいだろ?」

「そ、そんな恥ずかしいこと言えるかァ!///」


 ……うん、お前も十分可愛いよガムドラモン
 思わずオレがぎゅーっ!てしたくなるくらいに


「ダイスケ!」

 ぴょん!

「っと、どうした?チビモン」

「いつもありがとうなダイスケ!オレ、ダイスケがいるから戦えるんだ!」

「なんだよ突然…オレこそありがとうな。チビモンがいるからオレだって戦えるんだ」

「これからもずーっとオレたちさいきょーパートナーだぜ!」

「あったりまえだろ!」


 うりゃ!と抱きしめるとチビモンもきゃっきゃっと喜ぶ
 なんて騒いでたら拠点に到着していた。
 いつのまに先に歩いてたタギルだけど、オレとチビモンが扉の前まで来ると眩しい笑顔で迎えてくれた。


「んじゃ、いくぞー!3!」

「??」


 なんで扉開けるだけでカウントダウン入るんだ?


「2!」

「1!」


 バンッ!

 パンパァーン!


『誕生日おめでとう!大輔!!』

「…へ?」


 扉が開いたと同時に破裂音が鳴り、火薬のにおいがしだす
 玄関には太一さんたちが立っていて、全員クラッカーを持っていた。


「ナイスだったぜタギル。お陰でクラッカーのタイミングがあった」

「いやぁそれほどでも!」

「なぁ、クラッカーのゴミどうする?」

「片付けは後あと!それより飯食おうぜ!せっかくの料理が冷めちまう」

「ほら大輔君、今日はキミが主役なんだよ!」

「うへぇ!?え、待って啓人…これ一体、え?」

「今日はお前の誕生日だろーが」


 頭を撫でだす太一さん、早く早くと背中を押す啓人、ハイタッチをするタイキさんとタギル、リビングの方でなにやら準備をしている拓也と大さん。
 未だに混乱しているオレの頬をぺちぺちとチビモンが叩きだした


「ダイスケ、おめでとう!」

「チビモン」

「これからもよろしくね、ダイスケ!」


 胸から湧き上がる衝動をそのままに、相棒を強く抱きしめた


 
最高のパートナーだ
嬉しいに決まってるだろ!
大輔誕生日おめでとおおおお!!!


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