(ったく、だからベットで休めって言ったのに) 案の上ソファの上で寝やがって。 持ってきた毛布をかけてやり、隣に座りだす。 (…こんな小せぇ子どもが、デジモンとなって闘ってるなんてな) グローブの下には小5の手とは思えない小さな傷がいくつも隠れてるのを知ってる。 正直、やるせねぇ思いでいっぱいだ 「…ふ、にゃ…まさ…る…」 「くくっ、俺はここにいるぞ」 日中ではほっとんど見られないコイツの甘えが可愛くて仕方ない。 頭を撫でていると、ふと子守唄を思い出す 「〜〜〜♪」 俺も知香もよく聞かされた子守唄。 知香は今でもたまに歌って欲しいと俺と母さんにお願いするときがある 「〜〜〜♪」 知香と母さんの前でしか恥ずかしくて歌えないけど いつもデジモンとなって闘う拓也にちょっとしたご褒美だ 「へぇ、大って意外に歌上手いんだな」 「ッ!?」 物音立てなかった俺GJ。危うく拓也起こすとこだった… 寝てるのを確認して、元凶の人物をジト目で睨みつける 「いつからいた…?」 「毛布かけたあたりから」 「最初からじゃねーか…ッ」 全然気付かなかったぞオイ…ッ!なにコイツ、気配消せるのか?エスパー? 「な、もっかい歌ってくれよ」 「やなこった。大体男が子守唄とかおかしーだろ」 「拓也には歌ったのにか?」 「コイツはいま寝てっからいいんだよ」 「…へぇ」 グイッ! 「ん、んぅ!?」 ば、馬鹿!ここでキスすんな! 起きる!拓也が起きちまうだろうが!! 「〜〜…ぷはっ、こ、の馬鹿やろ…ッ!」 「拓也にはやって、俺にはやらないなんて不公平だろ?」 「男の嫉妬は醜いぞ」 「醜くて結構。俺は大の全部が欲しいんだ」 「…マセガキ」 また唇を塞がれた だから場所考えろっての大視点。拓也のことは弟のように可愛がってる兄貴です。そしてそれに嫉妬する太一さん |