がしがし


「大丈夫か啓人?痛くないか?」

「うん、大丈夫だよ」


 まさか啓人から頭拭いて欲しいっとお願いされる日が来るとは思わなかった。
 そういや知香もたまにお願いしてたっけ


「えへへ、お兄ちゃんが出来たみたいで僕嬉しいです」

「啓人は一人っ子だっけ?」

「はい。だからお兄ちゃんに憧れてて…」

「そっか、うし、おわりっと
 またやって欲しくなったら遠慮なく言いに来い。俺も弟できたみてーで嬉しいぜ」

「ほんと!?うん、ありがとう大さん!」


 ぎゅーっと抱きついてくるこの小動物マジ癒し。
 お返しに俺もぎゅーっとやると楽しそうな笑い声が腕の中から聞こえてくる


「あはは、大さんくるしいです」

「こんぐらいで音を上げてちゃ強くなれねーぞ」

「ははっ、うん、そーだよね!」


 やばいマジ癒しだ。
 なんて思っていたら、背中からもぎゅーと抱きつかれる


「…拓也?」

「啓人ばっかずるい。お、俺だって兄ちゃん欲しかったんだぞ!」

「それじゃ僕と拓也君のお兄ちゃん、ってことだね!」

「お前は末っ子!」

「えーなんで!? 拓也君の方が誕生日的に末っ子だよ!」

「見た目的には啓人が末っ子だ!」

「なにそれ!?納得いかないよ!」


 俺を挟んで口論しだすコイツら
 あーきっと三兄弟の長男ってこんな感じになるのかな?それとも父親か?


「僕が次男!」

「俺が次男だ!」

「だぁーお前らにとって俺が兄ちゃんになるからいーだろ」

「「よくないっ!」」



 弟の気持ちがよくわからん。



 * * * * * * 


「和むな」

「和みますねー」

「大輔はアレに参加しないのか?」

「オレは今のままで十分ッスよ。
 これ以上絶対的権力者増えたら身が持たないので。太一先輩こそどうなんです?」

「俺はどっちかていうと、恋人とし「自重しろよ太一?」……チッ」

(大さん、大変だなぁ…)


争奪戦になりそうだ
オレは傍観担当ってことで

大争奪戦をイメージした結果がこれです。大輔は兄ちゃん欲しがりそうだけど(笑)


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