「大!」

「あ?」 


 風呂にも入り終わり、そろそろ寝ようかとした時、突然太一が呼びかける
 なんだと思いつつ後ろへ振り返ると、既にアイツは俺のすぐそばまで来ていた。


 ぎゅー! 


「へ」


 突然の抱擁にすっとんきょな声が出てしまった。
 甘えを全面に出しきるように太一の腕が俺の腰にしがみつく
 太一に気を取られ過ぎた俺は、同じように近づいてくる大輔たちに気付けなかった


「大さん!」

「大さん!」

「ま、大!」

「大」

「大さん!」


 ぎゅぅぅぅっ! 


「だぁぁあしまるしまるっ!みんなして抱きつくなっ!」


 一体なんだっていうんだ!?つーか、お前ら今何時だと思ってんだよ!
 タイキとタギルはともかく、他の奴らは寝る時間だろ!!


『誕生日おめでとう!』



「…え?」


 いま、なんて…?


「あ、やっぱコイツ気付いてない」

「今は4月2日の0時ッスよ!」

「ははっ、でも大さんらしい」

「だな。きょとーんてした顔も見れて大成功だ」

「やっぱ俺はカメラ担当の方が良かったかな?」

「ここはみんなでハグですよタイキさん!」


 なお俺に抱きしめつつ喋りだすコイツら。
 え、なにお前ら…ちょっとして…


「…この為に夜更かししたのか?」


『もちろん』
 

「はは、お前らホント…」


 悪戯が成功した悪ガキみたいな笑みを浮かべながらハモりやがって
 

 ぎゅーっ!


「わぁ!?」


「ありがとな!」


勇気を腕の中に
俺は幸せ者だ!

兄貴誕生日おめでとおおお!皆に愛される兄貴が大好きだぁぁぁ!!


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