「ねぇ大さん、手握っていい?」 「?いいけど」 差し出してくれた手を僕はぎゅっと掴む。 「うわぁ、大さんの手おっきいね」 僕が中学生になっても、こんなに大きくゴツゴツした手にはないだろう いつもデジモンと戦う手。だけど本当は優しい手なんだって知ってる 「そうか?」 「うん。それにあったかい」 「お、おう」 大さんは誰かに褒められることに慣れてないのかな? なんだかぎこちない笑みを浮かべていた …なら、僕がめいっぱい言おう。 「この手でいつも守ってくれてるんだよね。ありがとう、大さん」 「〜っ、さっさと行くぞ」 「わぁ!?」 力強く引っ張り歩き出す。 でもそれは引き離すためじゃなくて、単なる照れ隠しなのがすぐわかった 僕たちは手を繋いだまま、皆のところへ戻った 繋いだ手から暖かさが広がる 大さん、顔赤いよ?うるせ 啓人は素直な子ですからね。不良にみられがちな大をすぐに良い人って気付くと思う |