「すっげえー」
「おー綺麗だな」

今日は流星群が見える日。
(かなり恥ずかしかったが)大を誘って二人で星空をみていた
次から次へと流れるその光景はとても綺麗で、思わず見惚れてしまう
いまが冬間近だとか、息が白くなるほど寒いこととかすっかり忘れてしまうくらいに

「っくしゅん!」

思い出したのはくしゃみがでた時だ
全く気にしてなかったが身体が随分冷えてしまっていたようだ
大も俺のくしゃみに気づき、平気か?と心配するが俺は無問題とうなづく。寒いなら引き上げようなんて言わたくないからな
すると大は「そうだ」と何か閃いたようで急に俺をその逞しい腕の中へと閉じ込め出す

「ぶっ!? お、おまなにすんだよっ!」
「わり、けどこれでちっとは暖かくなるだろ?」

背中から大の体温を感じる、さらに暖を逃さないよう俺の胸辺りで腕を交差させ密着させている
確かにこれは暖かいけど…ち、近すぎじゃねぇか…?

「うぅ…っ」
「ん、まだ寒いか?」
「寒くない、けど…はず「おぉ、見ろよ拓也!すっげえぞ!」」


 こ の や ろ う 。


人が一体どんな気持ちでいるか知らねえくせに、ホント、この、鈍感野郎…っ!!!


「あ?なんか言ったか?」
「んでもねーよっ!」
「?? お、また流れだしたぞ!」
「……ばか」



もっと馬鹿なのは俺だけど
こんな鈍感に惚れてるんだから
拓也のことを弟のように可愛がる大と、そんな大が好きだと自覚している拓也。この形が一番好きなんです


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