※もしクロウォの兄貴がED後(19歳)だったら…


 カチ、カチ、カチ…

 規則的に鳴らす針の音。
 普段は気にしないのに、こうも静寂だとその些細な音がとても大きく聞こえる
 現時刻、深夜2時。
 明りを消したリビングで、深夜の見回りをしにいった大の帰りを待っていた。
 もちろん先に寝ろと言われた。同時に無理するなとも言われた
 
「…ぜってー起きててやる」

 大は俺達のことを同列の仲間として年齢関係なく対等に扱ってくれている。
 俺達を寝させる時も“子どもは”というワードを使わないのもその証拠だ
 それを嬉しく思うが、それだけじゃ足りない。
 
(もっと頼って欲しいし、傍にいたい…)

 まるで恋みたいだな。
 相手は男で年上で別世界というどう転んでも結ばれるわけがないけど

 カチ、カチ、カチ…

「にしても遅いなー」

 いい加減戻ってこいよ。どこまで道草食ってるんだよ
 …あぁ、門限破ったときの母さんの気持ちがいまなんとなくだけど分かった気がする
 元の世界に戻ったら気をつけよう、うん。

 カチ、カチ、カチ…

「…ふぁー」

 やっべ、眠くなってきた。くそ、ふざけんな頑張れ耐えろって俺。
 サバイバル生活を思い出せ。あの時だって見張り番やってただろ

「大に、おかえり…言わ……」




 * * * * *




「ったく、だから先に寝てろっつったのに」

 ソファで気持ちよく寝ていた太一を抱えながら一人愚痴る
 無理して明日に響いたらどうするんだっての。

「…すぅ、ん…まさ、る…」
「はいはい。俺はちゃんと帰って来たぞ」

 今度から夜の見回りはもうちょい早めに切り上げようと考えていると太一の部屋に辿りつく。
 なるべく音を立てずに中へ入り、慎重にベットへ降ろす

「これでよしっと。」

 規則正しい呼吸で眠ってる少年の頭を軽く撫でる
 もしゃもしゃとした爆発頭だが存外さわり心地がいい
 明日になれば文句やら何やら言われるのだ。いまの内に触っても罰は当たらないだろう
 
「ありがとうな、太一 待っててくれてよ」


帰る場所が太陽なんて
なんて幸せものだろう
いつもとは違うマサ太マサを目指して
19歳設定が霞んでる?いつものこと!←


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