「正一郎ってさ、目悪いよね」
「いや悪くないけど」
「嘘吐かないでよ」
「心外な。僕程の正直者は町中探しても中々居ないぞ」

頬を膨らませると、浦風ははいはいとまるで僕が適当な事を言っているかのような態度だ。
僕は!適当な事は確かに息を吐くように口にするけど!嘘は吐かない子なのにっ!!

「正一郎、怒りの脛蹴り」
「痛ッ!だ、だって目悪いのは本当だろ?!」
「悪くないよ。目いいよ。向こうでバレーしてる七松先輩まで見えてるよ」
「え?もしかしてあの米粒ぐらいの大きさの?」
「うん」
「…じゃあさ、あそこで尾浜先輩と笑い転げてる久々知先輩も見えるよね?」
「ん?尾浜先輩が一人で笑い転げてるだけだろ?」
「なにそれこわい」



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