「正一郎ってさ、いつ久々知先輩に話し掛けるんだ?」

神崎がそれはそれは不思議そうに言った。
僕はぱちぱちぱち、と瞬きした。

「えっ、決めてないや」
「今日髪はねてないし顔むくんでないし寝不足でも無いんなら行ったらどうだ?」
「そうだわ!今だわ!」
「よし行け正一郎!当たって砕けて来い!」
「正一郎行く!砕けない!帰って来るまでにおまんじゅう用意しといて!町で買って来て!」
「正一郎が金出すならいいぞ!」
「富松が出す!だから富松と行って来い!ただし次屋は連れてくな!」
「わかった!健闘を祈る!」
「僕も神崎が迷子にならないの祈っとく!」



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