「むかしむかし、とある御国のお姫様が、とある御国の王子様に恋を致しました。
お姫様は沢山沢山、愛される為に努力致しました。
遂に婚約が叶いました。
結婚式の前日、お姫様は馬車に乗り式場に向かいました。

馬車が、崖に転落しました。

明日は結婚式だったのに。やっと恋が叶うのに。どうして私は崖の下。王子様、王子様、王子様…。

そうして生まれ変わったお姫様な僕は、お姫様の気持ちなんてぜーんぜん知ったこっちゃありませんが、ただ一つ、王子様への途方も無い憧れだけを、引き継いだのでした」

「っていうのを、昨日寝る前考えてみたんだけど…どうだ、浦風」
「3点。正一郎がお姫様とかお姫様への冒涜」
「ひっでぇ」
「ちなみに3点分は正一郎が珍しくですますをちゃんと使えてた事への情け」
「ひっでぇ」

あー、早く僕の王子様見つからないかなぁ。ねっ、僕の背後霊ことお姫様。



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