「やあジュンコ。また僕の所に来たのか」
「やめた方がいいよ。僕、母様曰く魔性らしいからさ。女の子が火遊びしてはダメダメ」
「ああもう、聞き分けないんだから。君もあれかい?なんか知らずに僕が可愛くて仕方なく見える口かい?」
「僕が思うに、霊感が強いからそうなるんじゃないかな」
「きっと僕の後ろに物凄く可愛い霊でも憑いてるんだよ」
「何それ羨ましい」
「可愛い幽霊と一夏の甘酸っぱくほろ苦い愛の記憶〜確かに君はそこにいた〜とか羨ましい」
「今からでも僕に霊感備わらないかな」

そんな九割独り言をジュンコを無心で撫でながら淡々つらつら零していると、突然現れた影にジュンコをぶん取られた。
おうおう、三角関係か。悪いが僕じゃなくてジュンコが僕を好きなんだ。ご退散願おうか。

「おい正一郎、ジュンコに話し掛けるな!!馬鹿が移るだろ!!」
「伊賀崎きゅんひどい」



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