「よう三反田、相変わらず笑える程影が薄いなチミはー」 「って言いながら、正一郎っていっつも僕の事見つけてくれるよね」 「そりゃ大事な友達だから」 「やめて。突然真顔でときめかせに来るのやめて」 きゃーと赤らめた顔を両手で隠す三反田は、影が果てし無く薄いだけでこのようにとても愉快な奴だ。てかいっつも僕の事見ては真っ赤っか。楽しそう。 「あのさ、何で正一郎って、久々知先輩が好きなの?」 「王子様っぽいから」 「…王子様っぽい人が好きなの?」 「うん」 「……ふーん」 「僕は王子様が好きなんだよ」 「……言い直さなくてもいいよ」 |