どーもこんにちは。今日も元気に湯飲みをしている俺ですが、潮江の一件から一週間が経ったのでとりあえず人間になって外に出てみました。
ええ、ノープランです。とりあえず会った忍たまに適当に絡んでみようかと思います。

だってよく考えたら伊作さんと食満の後輩の子達の顔も知らねぇし、くのたまの子には何かされたわけじゃねぇし、鉢屋は頭脳的にまだ今の段階じゃ本調子じゃない俺の手に負えなさそうな気がするし。教師…忍術学園の教師ってどんな人なんだろうなぁ。

俺は立花にかけあってもらった部屋からいっそ初めて竹刀を持ち出して左手に握り、学園内を闊歩する。竹刀に慣れといた方が良い気がしたし、鉢屋対策でもある。…あの罠、鉢屋以外に何人絡んでたんかなぁ。
ちなみに今更だが、実は俺は左利きである。だからどうというわけでもないが。


「お兄さん、白いですね」

おっと、今日の俺が補正解く子発見!
声がした方に視線を向けると、にこにこ顔の一年生が。あらやだかわいい。俺、忍術学園の一年生ってあんまり会ってないもんなぁ。癒されるわぁ。

…ん?白い?俺…に言ってるね、視線が。うん。


「え?そうかな?」

俺って肌、白いかなぁ…?黒くは無いけど健康的っていうか、普通の肌色だと思うんだけど?

「お兄さんの周り、白くてもやもやがピカピカです。お兄さんって神様なんですか?」

…うん?
きらきらとした笑顔で話す少年。…。

「もやもやピカピカって…何?」
「えーっと、発光してるみたいな感じです。お兄さん、自分がそうなのにわからないんですか?」
「わからないねぇ…」

どちらかと言うと、俺は君が富松以来の電波キャラな予感に背筋がうすら寒いねぇ。
しかも富松と違ってそれが俺を名指しで真っ向から言われてる辺り…別に信じちゃいねぇし苦手でもないんだが、こう心霊現象を思わせるよ。

「僕、こんなにもやもやピカピカな人見たの、蛇神様以来です」
「…蛇神様?」
「真っ赤なお目々の白蛇様。偉い方ですよ?」

…も、妄想のお話かなぁ?それとも夢?

「お兄さんは、自爆霊とかみたいに黒いもやもやじゃないから大丈夫ですよ」
「待って。色々聞き捨てならない」

やっぱり心霊的なお話なんですか?!笑顔で言うことじゃないですよねぇ?ねぇ?!何、つまり俺にも霊的なものが憑いてると?!

「冗談だよね?」
「あ、僕父が山伏でよく山の修行に付いて行くんです。父は若い内程よく見えるものだって。父はもうほとんど見えないらしいんですが」


……うわ、今鳥肌立った。なんかもうこの子が終始笑顔なのにとにかく恐怖を感じる。
いいや、時間無いしこの子補正っぽい気配無いし帰ろう。ああ帰ろう。いや別に逃げるとかじゃねぇから。

「じゃあお兄さん、もうそろそろ時間だから帰る、な?」
「はい。ご加護ありがとうございました」

何のお話でしょうかね。怖いね。


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