(なんかさ…なんか…ニコラ、あの湯飲み君ってさ、感情とか愛に執着し過ぎじゃない？)
(お、ロコナにしては珍しく鋭い)
(ニコラって一々人の感情逆撫でさせるよね…！！)

(八代君は前世さ、ある時期まで一番の居ない人間だったんだよ)
(ん？)
(天才だけど、全て何事にも執着出来ない人間で、博愛。人にも物にも一定以上は愛を感じない奴だったわけ)
(へぇ…あー、それが感情に支配される人間が羨ましいみたいな事言ってた理由なのね！)
(そうそ。だから二番目に愛してるなんて言える人間までも彼に出来た事は…ちょっとモッチーにとって残酷な話なんだよな。お前にゃ悪いけど)
(いいよ、別に。ハッピーエンドな物語の主人公がそれまでに沢山の苦難を乗り越えるなんて王道だもん！今みたいにさ！)
(はは、相変わらずお前は最低に結果主義だな)