「クリスマスですね、伊作さん」
「室町時代だよ幸一郎。そういうのは現パロで言って」
「伊作さんのメタ発言の方が問題だよ…!」
「しまった、ごめん」
初っぱなから何て言うか、こんなんです。そんな俺達六年は組。え、食満?アイツはいいんだよ、アイツは。だって食満にクリスマスがどうとか話振ってみろよ。よからぬことになるぞ。
「おい話振るだけでよからぬことってどういうことだ」
「あ、留さん。なんて有りがちな登場の仕方」
「伊作はそろそろメタから離れるべき。食満は一年生に土下座するべき」
「いやおかしいだろっ!何で俺は一年生に土下座するんだよ…!」
え、何この人。まさか無自覚なの?次屋の無自覚方向音痴はしこたま頭を殴りつけるぐらいのイラッとレベルだけど、食満はなんかもういっそ哀れ。
「幸一郎、悪い癖が出てるよ」
「はっ!いかんいかん。食満の将来青少年への性犯罪に及ぶ確率を計算している場合じゃなかった」
「おい、幸一郎おい」
「今日はクリスマスです。よってなんかクリスマスっぽいことしようぜっ!」
「…存在さえ無視されたようなスルー具合だな」
「留さん、室町時代だから横文字は使わないでもらえる?」
「何で伊作はそんなに時代背景には煩ぇんだよ…!」
はーい、今日もにぎやか六年は組。食満がきゃんきゃん喚いてますね。はい面白い面白い。直訳:黙れ。
俺の、いいからそろそろ本題行きたいんですけど、な空気を感じ取ったらしい食満は黙った。
「クリスマスっぽいことって?」
「もみのきもみもみ」
「お前それ言いたいだけだろ」
「何故にバレたし。じゃああれだよ。えっと…食満がサンタ役で俺と伊作が子ども役の恐喝ごっこ。…言っとくけどお前、子どものふりした俺等襲ったらガチで去勢するからな?」
「突っ込まねぇからな?」
「留さん、それ上手いね」
「…え、何が?伊作さん何の話?」
伊作の意外と下ネタイケちゃうところが俺は好きである。
食満はもう弄りがいが有りすぎて楽しい。
俺達仲良しだよね、六年は組万歳!あぁあこの燃えたぎる六年は組愛を何か、何かに消化したい…!
「ってわけで寒中マラソンをしよう」
「脈絡無さすぎるし嫌すぎる。…ん?伊作、横文字突っ込まねぇのか?」
「マラソンは公式で言ってるから」
「やっぱりメタ…!」
それが俺達六年は組!