私の顔をじっと見たかと思えば視線をゆっくりと下げ、不破君は突如顔を真っ赤にして立ち上がった。
…び、びっくりした。この子本当さっきから私の予想外の反応ばかりしてくれる。走ってきた時もてっきり鉢屋君?とグルで攻撃して来ると思っていつでも殺せるように身構えたのに、土下座だし。

「あ、ちょ、あぁああの…っ!」

どもり始めた。本当に何。顔を赤らめてるって言うか本当に赤色なんだけど大丈夫なの?
私は地面にしゃがみこんだまま、訳も解らず首を傾げる。

「…きわどい」

鉢屋君が呟いた瞬間、不破君の踵が鉢屋君の鳩尾に振り下ろされた。綺麗に決まったようで、鉢屋君が態勢を私に押し倒された仰向けのものから反転させ、膝を床につけ盛大に咳き込む。
…友人って言っていなかったか?

「三郎馬鹿!変態!あーもう、アヤメさんも…ッ!」
「は?私も変態?」
「そうじゃなくて…と、とりあえず立ってください!その態勢は、ちょっとその目のやり場に、うぅ…」

実に言い辛そうに口籠った不破君に、私は流石に真剣に何を言われているのかを考える。態勢?目のやり場?きわどい?
ワンピースで床にしゃがんでいる私は視線を下げる。…ああ、此処での下着は腰巻きやらで、ショーツは範囲も狭いし薄過ぎるか。

「私は気にしないけど」
「気にしてください…ッ!!」

怒られた。

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