一応、止めた。全力で止めはした。だけど、心配させた事を言われれば僕も強く出られなくて。
どうしようと迷っているうちに気づけばもうあの山小屋に。

「此処に居るのか、例の超敏腕名医は…!」
「あー、うん、たぶん」

名医って言うには違和感があるんだけどな…忍術は科学だけど、アヤメさんが僕を治したのは非科学的な何かの力な気がして…うーん…。
僕が考えている間に、隣でいつも通り僕の顔に変装している三郎が楽しそうに笑っている。悪戯する前の、いつもの顔。

「…頼むから怒らせないでよ」
「はは、雷蔵そんな心配するなよ」

三郎は僕の心配を笑い飛ばすと、単身小屋に近付きその扉をまったく臆す事なく叩いた。
ああ、嫌な予感しかしない。

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