「がっくとぅおぉおおおおーっ!!」
今日の俺はテンションが高い。とにかく高い。よって、俺は、朝から教室に入るや否や岳人にタックルかます勢いで突撃しまぁす!!
「うわ、二学期早々何なのお前テンションどうした?!ちょ、此方来んなし…っ!」
「そんなんどうでもいいから聞いて聞いてくださいよってか聞け!」
俺は、今、本当とにかく理由はどうあれテンションが高いのである!
よって、ドン引きな岳人をガン無視して早口で捲し立たせて頂きます…!
「この度わたくし日達朔人、彼女が出来ました!やったね!おめでとう!ありがとう!」
テンションに任せて万歳し全身で喜びを表現した俺に、クラスから拍手が巻き起こった。俺の勢いに気圧されたのか岳人以外全員が拍手してくれた。
「皆ありがとぉおおお!!」
俺が喝采を浴びる中、騒ぎが気になったのか他のクラスの奴等までわざわざ様子を見にきたところで、岳人がやっと反応し始める。
岳人は眉を寄せた。
「エイプリルフールはとっくに過ぎたぞ?」
「嘘ちゃうわゴラァ!!」
凄んだ俺に少し怯んだ岳人が、首を傾げる。
男の癖にその動作が似合うとは…さすが岳人、駄目だわ。むしろ色々と駄目。
「は?マジで言ってんの?」
「嘘でこんなに大注目浴びる程俺は図太くねぇよ」
「いや、本当でもこの騒ぎ方はどうかと思うけど」
煩ぇ!嬉しい事を嬉しいと声を大にして言って何が悪いっ!
「えー…え、氷帝の奴?」
「いや、公立の高校生」
「…高校生?!」
驚愕の声に、俺は偉そうに踏ん反り返った。
「ナイスバディなお姉ちゃんだ!羨ましかろう!」
「……まぁ」
いまいち上の空な本当にそう思ってんのかよな反応に多色不満はあったものの、仕方ないので許す心の広い俺。
「てか、何でいきなり?」
「何言ってんだ、俺は前々から彼女欲しいと声を大にして叫んでいただろうが」
「…そうだな」
一応は納得してくれたらしい。
まったく、そうやって突然核心付いてくんのマジ勘弁してほしいわー。