「祭りぃいいい!」
「祭りー!」
「もろこしぃいいい!」
「やきそばー!」
がつん。頭に衝撃。
「同じやり取りやらせんな」
「「ごめんなさい」」
そんなこんなで、海の次はすぐ祭りがあったので三人で来たぜ!
女子なら此処で浴衣着るって選択肢もあるかもだが、男はなぁ…まぁ、ねぇよな。茶道部とか、そういうのに入ってない限り無いと思います。
「岳人!朔人!俺ヨーヨー釣りしたいCー!ヨーヨー釣りっ!」
「まったくジローは中学生にもなって、よしやろう」
「最初からやりたいって言えよ」
何だかんだ、三人楽しくヨーヨー釣りました。
「まさかのジローが一位…だと…?」
「ボレーより簡単だCー!」
「はぁ?!んなわけあるか!」
「いや、ジローのボレーはマジックボレーっつって、どんな角度からも手首のスナップでボレー返せるんだよ」
「まだ練習中だけどね!」
「あー…」
そういえば、そんな技ありましたね。
「じゃあ次はもろこしと焼きそばの間取ってホットドッグでも食べるか」
腐女子歓喜と名高い例のアレである。可愛い系男子が咥えるだけでそれとなくそういう風に見られてしまう魔の食物の一つである。
はは、俺も前世ではそんな腐った心眼を持って……あれ、今の俺の見た目可愛い系男子じゃね?
「岳人、残りやるよ」
「食べかけじゃねぇか。急にどうしたんだよ」
「急に頭痛くなった」
「ホットドッグ食えなくなる程?」
「ああ、その程度の能力だ」
「は?」
ちくしょー、腐女子だった頃の記憶め。俺にホットドッグやらバナナを人前で食べられないようにする程度の能力を使いやがって…っ!
「よし!気を取り直して次かき氷行こう!」
「え、お前ついさっきまで頭痛かったのにあえてそれ行くのかよ」
「朔人、限界への挑戦だCー!」
いいんだよ、その頭の痛さとは違うからいいんだよ。