そういえば、入学式で跡部見たから榊先生が初遭遇キャラじゃないわな。

俺は徹夜でゲームしていたせいで眠気と戦いながら、氷帝学園までの道を歩いていた。ちなみに進は無事テニス部に入部し、今日からもう朝練があるらしい。大変そー。

校門を潜った途端に聞こえる氷帝コール。…既にあるのか。ついでに試合じゃなく、しかも朝でもあるのか。
まぁ、ちょっと煩いけど女の子の声だし許そう。これもある種の青春だな。跡部は大学生ぐらいになってから、中学時代の自分を思い出して恥ずかしさに悶絶するがいい。…いや、別にイケメンへの妬みとかじゃねぇし。全然違ぇし。

俺は一度舌打ちし、校舎内に入った。落ち着け俺。いくら跡部がイケメンでも性格は厨二極まりない。あの容姿じゃなかったら凄く可哀想だったはずだ。

「日達、おはよう」
「おう、おはよ」

クラスメートと挨拶し自分の席につく。進とクラス分かれたから新しく仲良い奴作んねぇとな。…後でいっか。今は俺、眠いから寝る。
思い立ってすぐ俺は机に顔を伏せた。まぁ、SHR始まったら優しい誰かが起こしてくれる事を祈ろう。

別にテニスの王子様の世界だからと言って俺の日常には何の変化も無い。
しいて言うなら…関東大会辺りからは野次馬根性を発揮しようと思う。

             


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