トウトウチェレベル遊園地 | ナノ
「トウヤ、遊園地に行こう」

そう声をかけてきたのは、僕の愛しい愛しい彼女のトウコ。ではなくチェレンだった。

「なんでチェレンと遊園地なんか行かなきゃいけないんだよ」

あいにく僕にはそんな趣味はない。第一僕、彼女いるし。

「な、僕こそトウヤと遊園地なんてお断りだ!」

じゃあ何で誘ったんだお前。僕の視線に気づいたのかチェレンは恥ずかしそうに体をくねらせながら話始めた。

「いや、ベルと行きたいんだけど、さ。2人だと緊張するし、だからトウヤとトウコちゃん誘ってダブルデートにしようかと……」

なるほど、言いたいことはわかった。僕らに恋のキューピッドになってほしい訳だ。それにしても大の男が体をくねらせながら話をしている光景はどうひいき目に見ても気持ち悪い。恥ずかしいのはわかるけど、こんなことでベルにアタックできるのだろうか。


そんなことを考えていたのがつい3日前。今僕はチェレン達と共にライモンシティの遊園地にいる。隣にはトウコ。いつも可愛いけど今日も可愛い。早速僕は作戦に出た。トウコの腰をひきよせ、抱き着く。

「何、すんの、よっ!」

トウコが思っきり僕の脇腹をつねってきた。痛い。しかしここでめげてはいけない。僕はトウコの耳元に唇を寄せる。

「ほら、チェレンとベルをくっつけなきゃ」
「それでなんであたし達がくっつく必要があるのよっ!」
「僕らがいちゃいちゃしてたらノリでチェレン達もいちゃいちゃするかと思って」
「それにしても、やりすぎっ!」

トウコは僕をひきはがすと手を繋いできた。

「せめてこれくらい、ね」

可愛い。チェレン達の方をちらりと見ると二人とも顔を赤くしていた。初々しいなあ。それにしてもチェレンは何をしているんだ。女の子をリードするのは男の役目だぞ。
するとチェレンの手がベルの手を握る。ベルはきゅっとチェレンの手を握り返した。なんだか良い感じだ。

「上手くいってるみたいだね」

隣で呟くトウコ

「うん、よかった」

僕もそう呟きトウコの手を握る。ああ今すごく幸せだ。


Shall we romance?

―――――
お題元:曖昧

ひゃこさんリクエストでトウトウチェレベル遊園地ダブルデートでした!
2つのカップルを書くことってあんまりないので、ご希望に沿えているかどうかわかりませんが、心をこめて書いたのでよろしければお受け取りください。
想像してたのと違うようでしたら書き直しますのでまた声をかけて下さいね!
応援とても嬉しいです。これからも頑張りますね!
それでは、ありがとうございましたー!
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -