「月が綺麗ですね」
突然バッツがそんなことを言うものだから3人は空を見上げる。夜空には真ん丸綺麗なお月様がぽっかりと浮かんでいた。
「まるで穴が空いたみたいだな!」
「変なこと言うなよな、バッツ!」
「知ってるか、月には兎がいるんだぞ」
突然スコールが真剣な顔をして言うもんだから、ジタンとバッツは顔を見合わせて思わず吹き出した。
「ばっかだな〜スコール!そういうのは言い伝えだよ、言い伝え」
「きっとラグナにからかわれてたんだな」
スコールは何だか恥ずかしくなって拗ねてしまったので2人はスコールの肩を抱いて
「まあ拗ねんなって!」
「そうそう、ほら、あれ、兎に見えるし」
3人でぼんやりと月を眺める。月の光は暖かく3人を包んでくれていて、とても気持ちがよかった。
「そういえば、なんでバッツ、月が綺麗ですねなんて言ったんだ?」
「んぁ?ああ、あれはなんかアイシテルって意味で使うらしいぞ!」
「やめろ気持ち悪い」
スコールがそう言ったのと同時に二人はけらけらと笑う。その間ずっと月は空に浮かんでいて、ずっと3人を照らしてくれていた。暖かい月光に包まれながら3人の夜はふけていきました。
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110912/お月見ですね