<※裏>

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ローの指が中で動くたびに、甘い声が漏れでる。名前は小さな痛みとともに、溢れでる快感に身を委ねていた。
ローの一つ一つの動きが、名前の脳を刺激する。
身体が熱く今にも溶け出しそうな感覚。

相手がローだからだろうか。痛みに対する恐怖よりもローが欲しいという欲求が名前を支配していく。

「や、もぉ...やめ...。」

「フフ、止めていいのか?」

そう言いながらも、ローは言葉とは裏腹に愛撫をやめない。涙を浮かべた潤んだ瞳で、訴えてくる名前を見て息をのむ。

(俺がやめれねェよ...。)

もっと鳴かせたい。
もっと淫らな姿をみたい。

頬を赤らめ快感に溺れる名前を、愉しみながらローは愛撫を続けた。

「あ、もぅ...。」

名前の腰が浮いた。どうやら絶頂が近いらしい。そのあいた空間に腕を差し込むと、名前を抱きしめながらキスをした。

「んん、んん......っ!!」

名前の声とともに身体がはねた。ドク、ドクとリズムよく指を締め付ける力が逝ったことを知らせる。
しばらくすると名前の身体が力が抜けたように、だらんとなった。

「悪いが今回は我慢出来そうにない。」

そういって名前のそこへ押し当てようとすると、待って!と名前が止めに入った。

「ローにも...。気持ち良くなって欲しい。」

ここに来て待てと言うからやめてとでも言われるのかと思っていたが、これは予想外だ。

名前はぎこちない手つきで、俺のを手にもつと恐る恐る舐め出した。


「こんな感じでいいのかな...?」

正直上手いとは言えないが、初めてにしては上出来だろう。

唾液をたっぷり含んだグチュグチュという音が響く。

ぎこちなさは消えないものの、名前は上手く舌を使い、ローのそれを角度を変え刺激する。

「気持ちいい?」

「.......っ!!」

自分のものを口に含みながらの上目遣いに、思わず逝きそうになる。

「もう...いい。」

切羽詰まった自分を感じ、一気に姿勢を立て直す。

「...あっ!!ん...、っあ...。」

もう一度名前の中に指を入れ軽くほぐすと、その入口にギリギリになった自分を押し当てた。グッと力を入れる。

「痛っ......!!」

まだ先も入っていない間から、名前から小さな悲鳴が漏れる。

「力を抜け。」

名前のことを思えば無理せずに我慢してやるべきなのだろうが、止めることはできない。
名前の痛みに耐える顔。そして漏れ出る声。ギチギチになった肉壁を広げていく感触。
それだけで逝きそうだった。

「......くっ、キツイな。」

あともう少しというところで、何かが邪魔をする。ローは更に力をいれて、奥へと押し入れた。

「あぁぁぁ.....っ!!!!」

大きな名前の叫び。ローの全部を受け入れたその刺激に、名前は大きく仰け反った。

「...っ、全部入ったぞ。」

初めて男を受け入れるそこは、痛いほどに締め付ける。ロー自身はSEXを何度も経験したことがあるが、こんなことは初めてだった。
名前が奥へ奥へと誘うように吸いついてくる。
意識が遠のきそうになるくらいに。

ローは名前にキスをする。痛みを我慢したご褒美と言わんばかりに、優しいキスを何度も何度も。

「...そろそろ動いてもいいか?」

苦しそうなその声に、名前はコクコクと頷く。
冷静なローでもこんな表情をするのだと。ましてやその理由が自分との行為であることに、名前は満足感を覚えた。
ローの背中へと腕を伸ばし身体を密着させる。じんわりと湿った身体からは、雄独特の匂いが感じられた。

「名前。」

「ぁん、ぁ...っ。」

最初はゆっくりと浅く動いていたが、だんだんとロー自身が耐えられなくなり、強く前後に打ちつける。
名前の甘く切ない声と、ローの荒い吐息。

「...名前。」

快楽の余り遠のく意識の中で、何度も呼ばれる名前に答えるようにローを強く抱きしめた。
その時いいポイントに当たったのか、名前の声が少し変わる。それを聞き逃さないローは、そこを突き上げる。

「あぁ!!ダメっ、そこは...っ。」

キュウゥと更に締め付けあげ、名前は「イク!」という声とともに絶頂へ達した。
更に狭くなった肉壁に、ローの顔がさらに歪む。

「...っく、力を抜け。」

「そんなこと、言った...って..。」

肉のぶつかり合うパンパンと言う音と結合部から溢れる愛液が、掻き回される音。
ローも限界が近いのだろう。激しく、奥へ奥へと腰を打ちつける。

「ん、ぁ...イクっ、また、イッ...。」

「名前、もう...っ。」

名前は爪が食い込むくらいに強く、ローの背中に回した腕に力を入れた。それに応えるようにローは、貪るように獣のような激しいキスをする。

「イク!イっ....あぁ......!!!!」

「クッ、出...。」

ドクン―――ッ!!
ローのそれは大きく名前の中で動き、断続的に白い欲望の塊を放った。





名前が目を覚ますと、そこには自分の頭を撫でるローがいた。
丁寧に服まで着せられており、先ほどまでの事情と服を着せられたんだという事実で、名前の顔が赤くなった。

「気がついたのか...。」

「ロー...、私...。」

大好き、貴方のことが。
ねぇ。あのときのあの言葉は、貴方も私が好き。
そう捉えていいのーー?

「あぁ...、それなら大丈夫だ。中なら俺が洗浄しておいた。」

ローは何か勘違いしている。...って、確かにそこも大事だ妊娠しては困る。が、中を洗浄!?

「洗浄したって...見たの?」

「あァ?当たり前だ。何を今さら...。」

焦る名前にローは冷静に言い放つ。不安ならその仕方を説明してやろうか?とまで言う始末。
頭がキレるのか、女心の分からない馬鹿なのか。
名前は呆れて溜息をついた。
そして「馬鹿!」とローに言い放つと、背中を向けてすぐに寝てしまった。名前の百面相に、クククッとローからは思わず笑みがこぼれる。





「馬鹿はどっちだよ...。」

そういう言葉は先に男に言わせろ。何とも思ってねェ相手なら、あんな風には抱かねェ。
あの時、捨てたと思っていた心。まさかまだ俺にあったとはな。

ローはそっと名前を見つめる。
そんな彼女の唇が何か言葉を発そうと動いた。

「ん...シャンクス...。」

火拳が公開処刑のニュースを読んでから、こいつの寝言は決まってこうだ。今日の魚との話の内容からして、どうやらこのシャンクスというのは赤髪のことで間違いない。

噂では若い女を船に乗せている、ということを聞いたことがあるがまさかこいつが...?

どういう関係なのかは分からないが、赤髪のところの船員。もし、仮にそうだとしても返さねェ。
お前は俺のもんだ。

愛してる―――。
俺を本気にさせたんだ。もう逃げれねぇよ。お前の心は俺の手の中だ。





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