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 アイス


冷たくて甘いチョコレートの味が口の中に広がる。段々暖かくなっているが、暑くはない過ごすには丁度良い気候なので、濃厚な味のアイスを食べて美味しいと感じることが出来る。
幸せ。私の脳内はその文字が飛び交い自然に笑みが出る。食べているアイスは某有名な高いアイスではないお手頃な値段のカップアイスだけど美味しいものは美味しい。

「お前ってお手軽な奴だよな」

私の様子を見ていた永井君は言った。呆れた顔をしている彼の手には某有名会社のソーダのスティックアイス。永井君のアイスも私のアイスも私の持っている袋に入っている二つのアイス達も、さっき寄ったコンビニで彼が買ったものだ。

「高いのじゃなくても何時でも幸せな気分になれるんだからいいじゃない」

甘いものを食べたら幸せになれる。現金な性格だとは私も思うが、直すつもりはない。

「…それとも一番高いのねだればよかった?」

「…高くなくてもいくつもおごらされたら値段的に変わらねぇよ」

「質より量ですから」

「腹壊しても知らねぇぞ」

「一気に食べないから大丈夫だよ」

彼の中で私は食いしん坊キャラにでもなっているのだろうか。気になりながら、アイスをすくってもう一口食べる。やっぱり美味しかった。







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