「突然だけど女の子のタイツって何デニールが可愛いと思う?」 「デニールってなんだ?」 「オレは生足の方が好き!」 「…………60デニール、」 「さすが弓、淀みないね、」 各々予想通りとしか言いようのない反応に溜息が漏れる。デニールっていうのはどれくらいタイツが透けるかみたいなやつだよ!と吊戯が盾一郎に頭の悪い説明をしている。 「オレはいっそ生足か、ニーハイの方がそそるなあ、盾ちゃんは?」 「タイツって厚さがちげえのか…知らなかった……まあ薄い方がなんかこう、いいよな…弓は?」 「だから60デニール、」 「わかる。わかるよ弓。さすが女子社員の脚を舐めるように見ているだけあるね、」 ぶれない弓景の反応にうんうんと頷く。ええ〜生足推奨〜と吊戯がさりげなくわたしの足を触ろうとしてくるので軽く蹴散らしておく。 「いやそれもあるけど、」 「?」 「冬はスカートだけじゃさみいだろ?」 「……ア、そっち、」 そうかこいつは履く側だったな。 「タイツ、薄い方が可愛いけど結局100デニール選んじゃう、」 「わかる」 「あとさ、たまにめっちゃ落ちてきて、やばくて大股で歩いたりする、」 「わかる、」 「………なんで弓と女子あるあるで盛り上がるんだろう」 「それな」 |