(アンタなんて、大嫌いだ)
 仲間内でもあまり戦闘向きではないくせに、何かと仲間を思っては負傷することが多い。名を呼んで、飛び出して、身を挺して庇ったりして、怪我をする。あまりにも無謀な行為。
 心配して駆け寄る仲間に、負傷した個所を手で押さえ、心配するなと笑う。大人ぶっているつもりか。保護者面を気取っているつもりか。馬鹿馬鹿しい。実力はこちらの方が上だというのに。
「どしたー?そんなしかめっ面して」
「うるさい。アンタなんか大嫌いだ」
「えー?何だよ、いきなり?」
(頼られたいなんて、思ってない)






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