笑って。幸せであるふりをして
恋人になれなくてもあなたがすきよ
恋人ごっこ
君はいつも、同じ髪型の子ばかり探してる
街で見かけても声はかけないでね
あなたに私の恋人を紹介するわ
唇にだけは触れないで
今さらになって好きだとかほざく。そんなの信じられるわけがないのに
秘密の決めごと
私も君を忘れるから。でもときどきは思い出してね
恋人の真似事をしていたの
ほんとうのとくべつ
貴方に愛されなかったこと、悲しいなんて思わないわ
私のあの子をよろしくね
恨まないであげないこともないけれど
許さないで、なんて言わないで
恋を知れてよかった
私の特別なあの子と、私の好きな君
あたたかくて、せつなくて、いとしいもの
それでも、幸せなひとときをありがとう
だから、恨んだりしてないわ
幸せで悲しい恋のおはなし
愛されていたいんだと思いたい
彼氏さん、という響き
ただ笑っていてほしかった
いとしいと、こいしいと、
ズキズキと痛む心をあなたは知りもしないでしょう
愛してると素直に言えばよかった
たった一つの、悲しい恋の物語
幸せでした、と彼女は笑った
ちょっとでも瞳に映してくれたらそれでよかった
本当は、もっとずっと前から、
君の傍にいた、ささやかな幸せ
ずっと傍にいたのにあなたは私を見ていなかったんだよね
消えてゆく恋
私を好きにならない君は
サヨナラは哀しみを孕んで
あなたを愛したことを、一度でも後悔したことはないわ
君は僕の一番だったよ
あなたから彼のはなしなんて聞きたくない
さよならを言いに
それでもいいよ、それでも好きよ
「あのときの気持ちは、やっぱり嘘なんかじゃなかった。」
そう言って彼女は涙を流した。