このまま夜が
明けなければいいのに



目が覚めると、目の前はカーテンの隙間からの光でキラキラ光る金色でいっぱいだった。

いつもより、気怠い朝。
原因は、目の前で気持ちよさそうに眠っている男。
久し振りに会いに来た男を部屋に入れてしまった時点で、こうなる事はわかっていたのだから、獄寺も望んでいたのだろう。
だから、文句も言えやしない。
ダルい身体を無理矢理起こして、シャワーを浴びると、少しは頭もシャキッとする。

今日も学校がある。
サボるという選択肢もあるが、ツナに心配はかけたくない。
獄寺は昨日の夜の濃密な情事の後をツナに感じ取られないように、念入りに身体を洗った。

元から朝ご飯を食べる事は少ないが、今日は特に食べる気がしない。
まだ腹の中が何かで一杯になっているような気がする。
獄寺はすぐに制服を着て、最近のお気に入りのアクセを着け、学校に行く準備が整った。
それから、ベッドを占領している男を叩き起こした。

「おい」
「う…うん」
「起きろよ」
「…ん?隼人?」
「俺、学校行くけどお前どうするんだ?」
「うーん」
ディーノは大きく伸びをし、目をパッチリ開く。
「待ってる」
「仕事は?」
「今日はオフ」
「じゃあ鍵持ってくわ」
「了解。…あ」
「何だ?」
「ね、隼人、抱きしめて?」
ディーノは獄寺に向かって両手を広げて、催促する。

「…」

少し間を開けてから、獄寺はディーノの背中に腕を回し抱き起こした。
自分より身長も体重も大きい男を、重い腰で抱き起こすのは少々辛い。
それでもいつも頑張っている恋人の寝起きのおねだりくらいは聞いてやろうと、獄寺は力を込めて抱き起こした。
自分より身長も体重も大きい男を、重い腰で抱き起こすのは少々辛い。
それでもいつも頑張っている恋人の寝起きのおねだりくらいは聞いてやろうと、獄寺は力を込めて抱き起こした。

ディーノはぎゅっと獄寺の細い身体を抱きしめ、愛おしそうに背中を撫でてから、耳元で「行ってらっしゃい」を伝えてから、頬と唇に可愛いキスをする。
「寂しいから早く帰って来いよ」
ディーノはそう言うと、名残惜しそうに獄寺の身体を解放した。
「しょうがねぇな」
獄寺はそう言うと、さっさとツナを迎えに行くべく、家を出た。

ディーノがここに居られるのは明日の朝まで。
その後はまた会えない日が続く。
獄寺はきっといつもより早く家に帰って来るだろう。
次の日の身体の辛ささえも幸福に思える程、甘く寂しい夜を過ごすために。





A sweet, intense night






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