俺の勘違いは、「最近、やけにあいつと目が合うな」と感じたところから始まる。よーく考えてみればわかる事。みなまで言うな、俺だって今ならわかる。

俺の方が見てんだから、他の奴より目が合うなんて当たり前じゃん!!



しかし、そんなことにはまったく気付きもしなかった二週間前の俺。よく目が合うなって思い始めて、もしかして…あいつ俺のこと…とかうっすら考えたりして、話し掛けてみてーなあ…なんて思ったりして、あいつの華道部がある月曜と木曜は校舎から出てくるあいつを軽ーく待ち伏せしてみたり…(結局一度も話し掛けれてない)。目が合うとわかっただけで、俺の生活はあいつ中心に回った。この前の古典の時間だって、本当にあいつは俺のこと好きなのかとか、俺はあいつのことどう思ってんだ(今冷静になって自分の行動を思い返すと答えは歴然だが…)とか考えてたら、ついウトウトしてしまった。それを教師に注意され、クラスに軽く笑いが起こると、俺は自然とあいつに目が行った。みんなと同じ様に、後ろを向いて俺を見ていたあいつは口パクで「ドンマイ」と言い、眉を少し下げて照れたように笑った。自分でも顔が赤くなるのがわかって、ようやく気付いたんだ。



好きなのはあいつじゃなくて俺の方だった/(^o^)\