臨也//ゲーマーな彼女1



「ねーねー、臨也!これ見て!」
「ん?何ソレ」
「そっち系の友達に作ってもらった臨也をモチーフにしたオリジナルゲーム!」
「オフッ、ゲホッゴホッ……そっち系…?」



【デュラットモンスター!!】



「全然オリジナルじゃない…!ていうか、俺モチーフって言ってなかった?」
「そうだよ。主人公が臨也」



臨也『俺は臨也!今日から旅に出るんだ!』



「ほんとだ…。ドット絵が俺だ…。ていうか、漢字表記?」
「そう。元のはひらがなばっかなんだけど、こっちのが読みやすいから、って友達が」



臨也『新羅博士が呼んでるみたいだから、研究室に行かなくちゃ!お母さん、行ってくるよ』

セルティ『臨也が一人で旅なんてびっくりだけど、あなたも男の子だものね。頑張りなさい。新羅博士によろしくね』



「ブッ!新羅!?しかも運び屋まで!」
「すごいでしょ」



新羅『やあ、臨也。よく来たね。君には、旅をしながらこの図鑑を完成させてほしいんだ』

臨也『はい!』

新羅『私の孫も旅に出るそうだから、仲良くしてやってくれ』

静雄『うるせえ。近寄るんじゃねえ』

新羅『あ、そうそう。君のお母さんのセルティによろしく言っといてくれないかい?』



「シズちゃんはデフォでこれか…」
「さあ、いよいよ冒険の始まりだよ!」
「え?最初のポケモンもらってなくない?」
「ん?このゲームは、最初の手持ちのデュラモンは無いんだよ」
「デュ、デュラモン…?そんなんで野生のデュラモンに勝てるの?」
「まあ見てて!」



▼臨也は草むらをズンズン進んだ!
▼あれれ?わあ!野生のデュラモンだ!



「なんか口調うざい…」
「そりゃ臨也仕様だからね」
「ちょっとそれどういう意味」
「そのまんま」



▼野生の“竜ヶ峰帝人”が現れた!
▼“竜ヶ峰帝人”は広い草むらに戸惑っているようだ!ションボリしているぞ!


帝人『ぼ、僕、こんな草の多い所に来たことなくて……これから、どうしよう…かなあ』



「キャー!帝人くん可愛いー!」
「何これ!?さっきまで荒いドット絵だったのに絵のクオリティ上がり過ぎだろ!ちょ、なんでストーリーモード突入!?ボイスまで入ってるし…!」



▼“竜ヶ峰帝人”はこちらをウルウルと見ている!

▼どうする?

▽戦う
▽お持ち帰り
▽バッグ
▽逃げる



「もちろん迷わずお持ち帰り!」
「えええ!それで捕まえられるの!?それ選択しただけで捕まえられるの!?もう戦うとか要らないじゃん!」
「戦わないと見られないムービーとかあるんだよ!」
「………」



▼臨也は草むらをズンズン進んだ!
▼あれれ?わあ!野生のデュラモンだ!
▼野生の“園原杏里”が現れた!
▼杏里は群れからはぐれてしまったようだ!ビクビクしているぞ!

▼どうする?

▽戦う
▽お持ち帰り
▽バッグ
▽逃げる



「臨也が戦ってほしいって言うから、お持ち帰りを諦めて“戦う”を選択するね」
「ちょ、そんなに睨むんならお持ち帰りしなよ」



▼戦う

▽撫でる
▽揉む
▽スカートをめくる
▽舐める



「何この選択肢の最低さ…!」
「臨也の最低らしさを出してみました!」
「…!?」
「まあここは無難に“揉む”かなー」
「まず無難な選択肢が無いんだけど…」



▼揉む


杏里『あっ…や、やめてください……ん、ひゃっ…』



「何これもうエロゲーじゃん!」
「え?“舐める”の方のがもっとすごいよ?」
「エロゲーについて否定しろ…!」



帝人『そ、園原さん!大丈夫?』

杏里『は、はい…。びっくりはしましたけど…』

帝人『臨也さんも、悪い人じゃないんだけど…』



「帝人くんとコラボした!…っていうか何、俺が悪者みたいじゃん…!」
「そりゃそうでしょ。帝人くんお持ち帰りしたのも、杏里ちゃんのおっぱい揉んだのも臨也なんだから」
「…選択したの君だけどね」


(よーし、次は正臣くん捕まえよっと!)



臨也//ゲーマーな彼女2



「たーたった、たったったた♪…フゥッ!キノコゲットオオオ」

「…君、俺んちで何やってるの」



「え?見ればわかるでしょ!マリオカートDS!」

「ごめん質問を間違えたよ。何でここでやっている?」

「もおー、臨也ってばおっちょこちょいだ、な……うああっ!ちょ、何これ!」

「どうかしたの」

「クッパアアアア!あんた、何この天下の甲羅使いの私を抜いて一位になってくれてんだよおおお!」

「…ねえ、もう、黙ってくれないかな…?一生」



   ;・○o・;○;・o○・;
   ○o・..・*・..・o○



「クッパってさ、シズちゃんに似てない?」

「一生黙っててくれないかな。大事なことなので二回言いました。それとその名前出すな。鳥肌立つ」

「私はさながらピーチ姫ってところかな!」

「君の脳味噌が桃で出来てるんじゃない?」

「シズちゃんにさらわれてー、監禁されてー、でも、勇敢な王子様が助けに来てくれるの!キャー!これぞ女のロマン!」

「へー、それってもちろんマリオという名の俺だよね?」

「え?臨也はマリオじゃないよ」

「じゃあ、何だっていうの」



「ワルイージ」

(いいさ、君を悪漢から助けだそう)