「ど、どうしたの…レン」


レンはソファに座って本を読んでいた私を後ろから抱き締めている。


「……」


「レン?」


もしかして、具合が悪いのだろうか?そうだとしたら大変だ。


「ねぇ、レン」


「ナマエは、」


私の言葉を遮り、力の抜けた声で言う。


「ナマエは僕の事、好きですか?」


今度は泣きそうな声で、抱き締める力を込めた。


「うん、好き。大好きだよ」


レンの手に自分の手を置く。


「本当ですか?」


「うん、本当」


「…ナマエ」


「ん?」


「僕から、離れないでそばにいてください。ずっと、ずっと」


「言われなくても、私はずっとレンから離れないよ」


そう言えば、レンは「ナマエ…!大好きですー!」とさっきまでの元気の無さが嘘のようにいつものレンに戻った。




ずっと傍で。






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