いきなりですが、僕にはすっごく可愛くて、そして世界一可愛い幼馴染みがいます。
え?可愛いしか言ってないって?それだけ可愛いって事です。
「レン君レン君、見てみてー」
おっと、噂をすれば。
ちょ、走り方も可愛いんだけど!この子人間じゃなくて妖精ですよ!!フェアリーですよ!!
「どうしたんですか、ナマエ」
あーどうしましょう。可愛すぎてニヤニヤしちゃいます。ニヤニヤが止まりません。
「うふふ、はいこれ!」
ナマエはふわふわした笑顔で、手に握っていたものを差し出す。
「これは…クローバーですか?」
「ふふん、ただのクローバーじゃないんだよ。四つ葉のクローバーなの!」
「え、いいんですか?」
「うん!レン君には幸せになって欲しいから」
「ナマエ…!大好きです!!」
「ありがとう!私もレン君大好きだよ」
こ、これは…両思いというやつですね!僕たち心も通じ合っていたんですねっ!
ならばここは男である僕が引っ張っていかないと!
「ナマエ、ぼ、僕と結婚を前提に付きあ…」
「それじゃあキョウ君にもあげてくるね」
「…え。ちょ、ちょっと待ってください!」
「ん?どうしたのレン君」
「少年にもあげるんですか?」
「うん」
「ダ、ダメです!」
「どうして?」
ナマエは小さくコテンと首を傾げる。
か、可愛いっ!じゃなくて!
「…じ、実は少年、四つ葉のクローバーを見ると大変な事になるんです」
「大変な事って?」
「えっと……爆発しちゃうんです」
「えっ!そうなの!?」
「そうなんです!だからあげちゃダメです!」
「そっか…それならキョウ君にはあげない方がいいね」
「はい!」
よし、これで一段落。
「それじゃあテツ君にあげてこよーっと」
「っ!?」
(テツ君…)
(どうしたんですか?ナマエ様)
(テツ君って、四つ葉のクローバーを見ると粉々に砕けて塵になっちゃうんだね…知らなかったよ)
(……は?)
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