※信乃妹主。捏造有り






「名前、体の調子はどうだ?」
「すこぶる良い!」


私が笑顔でそう言うと兄さんも笑い、私の頭を撫でる。兄さんの手は私よりも温かくて大きくて大好きだ。


「今日は外に出ても良い?」

「うーん、……あまり遠くまで行くなよ」

「やった! 兄さん大好き!」

「はいはい、ありがとさん」


兄さんは苦笑しながらも抱き着いた私の背中をぽんぽん、と軽く叩く。


「久しぶりに宗ちゃんと清ちゃんと外で遊べるー」

「本当仲良いな」

「うん! 二人とも私の一番の友達だよ」


前は私と兄さんと親兵衛の三人住んでいたこの家も、今では私と兄さんの二人だけになってしまった。


「兄さんは好きな人とかいないの?」

「ぶふっ!!」

「兄さん!? 大丈夫!?」

「げほっ、だ…大丈夫…びっくりしただけだ…。てか名前からそんな話するなんて、明日は嵐が起きそうだ」

「もうっ、私だって興味あるもん」


と言っても最近清ちゃんから見せてもらった読み本の影響もあるんだけどね。


「いねぇよ、そんな奴」

「えー本当?」

「俺には名前だけで充分だ」

「わー兄さんかっこいいー」

「…お前馬鹿にしてんだろ」

「そんな事ないよ! ありがとう、兄さん」

「…おう」


ふふ、兄さん照れた。
でも兄さんには早く幸せになって欲しいな。今まで自分のこと我慢して私の世話をしてくれたんだから。
ねぇ未来の兄さんのお嫁さん、


「名前? どうかしたか?」


どうか、


「ううん、何でもない!」


どうか兄さんを幸せにしてあげてください。



叶うならどうかこの祈りを。
(聞き入れて下さい、仏様)

―――


伏を見て衝動的に。
ずっと気になっててやっとDVD借りてきました(笑
すっごく良かったです!
信乃と浜路ちゃんには末永く幸せになって欲しいです。
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